カバティーナ

百科事典マイペディア 「カバティーナ」の意味・わかりやすい解説

カバティーナ

18−19世紀のオペラオラトリオにおいて,アリアほど装飾的でなく,リート的な性格のものをさすのに用いられた言葉器楽でも同じような性格のもの,たとえばベートーベンの弦楽四重奏曲作品130(第13番)の第5楽章などはこの名称で呼ばれる。

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世界大百科事典(旧版)内のカバティーナの言及

【アリア】より

…19世紀に入ると,ワーグナーのように,ドラマの自然な流れを損なうとの立場からアリアを排撃する者も現れたが,イタリア風のオペラでは引き続きアリアが重要な役割を占め,アリアなしの名場面は考えることができない。ベルディの作品では,1曲のアリアは,カバティーナとよばれる抒情的な部分と,カバレッタとよばれる劇的に高潮した部分とから成ることが多い。20世紀の作品では,一般に音楽とドラマが密着し,音楽的表現が多元的となったのに伴って,アリアは以前ほど顕著な役割を占めていない。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」